【KZ ASX】KZから約1万円で買える片側10BA搭載のイヤホンが発売!

イヤホン

どうも、ぽそ工房チャンネルのぽそです。

今回は片側に10個のバランスドアーマチュアドライバを搭載したKZの『ASX』をレビューしたいと思います。
エージングしている間にAmazonのレビューを見てみると賛否両論分かれていて面白い結果になりそうだなと思いながらエージングが終わるのを待ってました。いったいどんな音なんでしょうかね?

スペック

基本スペック

  • 重量       27g
  • 再生周波数帯域  10〜40000Hz
  • インピーダンス  20Ω
  • 出力音圧レベル  106db/mW
  • Pin Type     2Pin 0.75mm

再生周波数帯域は40000Hzまでとなっているので、ハイレゾには対応してそうです。インピーダンスは20Ωと低めなので、スマートフォンなどでの再生に向いているかもしれません。

ドライバ詳細

・高域用   4基(30017s)
・中高域用  4基(31736s) 
・中域用   1基(29689s)
・低域用   1基(22955s)

今回搭載しているBAは末尾に「s」がついたアップグレードモデルのようです。

AS16と比較

ASX以前の多BA基のAS16とドライバを比較してみると、高域用の(30017s)以外は同じ構成となっていました。私はAS16を持っていないので音の比較はできませんが、今回のBAはアップグレードモデルとなってるので音質は向上しているはずです。

開封

箱はKZのフラッグシップモデル機が使用している黒い箱。あの傑作イヤホン『ZAX』もこの箱に入ってましたね。ただ、共用しているんでしょうか、イヤホン本体がはまっている切り欠きが全然合っていません。まあ商品が動かなければいいわけですからね。日本人が気にしすぎるんでしょう(笑)

付属品


・説明書
・イヤーピース
・ケーブル
・合格証

付属品はいつもと同じものが入ってました。

イヤホン本体

こいつ思ったよりでかいぞ!?
フェイスプレートはアルミニウム合金製でスタイリッシュなデザイン。内側の上部は大きな出っ張りがあり、人によっては当たってしまうかも?


内部の白い部分はBAドライバを固定したり、音導管の役割をしている部分だと思いますが、丸見えなのでちょっとダサいですね。


イヤホン上部には位置も通り性能をアピールする文字が印刷されています。中にはドライバを制御する基盤も見えますね。


ステムの部分は細いタイプのものになっていました。このサイズは完全ワイヤレスイヤホンなどに使われるサイズなので、イヤーピースを交換する際は注意が必要です。定番のJVCのスパイラルドットなどはゆるゆるで取り付け出来ませんでした。

イヤーピース

付属していたイヤーピースは今までのフジツボ型のものではなく、専用のものが入ってました。

ケーブル

ケーブルはZAXと同じ銀メッキケーブルが入ってました。今後はこれに統一されていくんでしょうか。
コネクター部はKZのCタイプ(qdcタイプ)となっています。

ZAXとサイズの比較

並べて置くと大きさの違いがはっきりわかります。ZAXは旧モデルのZSTやZSNのような丸みがありこじんまりとしたサイズですが、ASXはかなり立体的な形状をしています。形状だけ見れば、カスタムIEMのようなデザインになっています。

試聴

試聴環境
SONYのウォークマン NW-A45

開封直後の音

このイヤホンはBAのみと言うことで、高音域が強いのかと思いきや、中低音寄りの音質で高音域はあまり抜けてこず、音場は狭い感じ。クリアで明瞭と言うよりかは濃厚で太めな音なので、人によってはこもった感じに聞こえるかもしれません。片側8ドライバ(7BA+1DD)のZAXとは違う路線ですが、完成度は高いと思うので、エージングでどれだけ変わるのか気になるところです。

装着感

サイズが大きめなので耳に入るか不安でしたが、自分の耳にはピッタリと収まりました。ピッタリすぎて若干圧迫感はありますが、そのおかげか動いてもズレることはありませんでした。
純正イヤーピースは傘の部分がとても柔らかいので、うまくフィットしないと、音が漏れて低音がスカスカになってしまったので、イヤーピースは交換した方がいいかもしれません。

エージング

iPhoneのアプリ『オーディオエージング』でピンクノイズを流してエージングを行いました。

100時間エージング後

純正イヤーピースがどうしても合わなかったので、「Spin Fit CP360」に交換しました。

エージング後の全体的な印象としては、音の傾向は変わらず中低音寄りのかまぼこ傾向ですが、高音の鳴りが良くなりクリアになって来ました。リスニング用と言うよりかはモニター用に近い感じで、定位感がよく各パートがしっかり聞き取れます。原音を素直に表現するため、曲やファイル形式によって空間表現が結構変わりました。レコーディング技術やMIXの違いがはっきりと音に表れているように感じます。ハイレゾやロスレスのファイルは綺麗に表現できますが、低ビットレートファイルやストリーミング音源は明らかに劣化した音に聞こえたので、普段高音質な音源を聴いている人向けだと思いました。

音の詳細

・高音 中低音に押され控えめですが必要な分はしっかり聞こえてきます。音場は近めでドラムのシンバルなどの表現がリアルに聞こえてきます。
・中音 かなりの情報量に圧倒されます。ちょっと渋滞気味。ですが各パートが潰れずにしっかり定位感よく聞こえ、コーラスワークも分離して聞き取ることができました。
・低音 BAだから鳴らないかと思いきや、低いところからしっかりなっています。むしろ若干強めな印象です。

バランス接続で聞いてみる

視聴環境

SONY NW-A45
FiiO Q1 Mark Ⅱ
YYX4849 16芯 銀メッキケーブル バランス2.5mm

よりHi-Fi感が増して、全体的に艶っぽくなりました。低音が更に増しているんですが、同時に高音の出力も増しているので全体的なバランスは良くなったかなと思います。音場は若干広くなり、定位感、分離感もアップしましました。バランス接続によって音質は向上しましたが、濃厚な音なので聴き疲れするかもしれません。

まとめ

良い点

・中低音寄りな音ですが、高音域も埋もれずに全体が聴こえるのでモニター系のイヤホンが好きな人に合いそう。
・10個のBAを搭載しているおかげで、定位感、分離感が良い。
・耳にしっかりとハマる形状なので、スポーツなど動きの多いところでの使用に向いている。
・試してはいないが、楽器演奏時(ライブやリハ)のインイヤーモニターとして使えそう。
(楽器練習時(ベース)にモニター用として使ってみたがインピーダンスが低いため音が割れたように聞こえ微妙でした)

悪い点

・ドンシャリ好きな人には音がこもって聞こえてしまいそう
・イヤホン本体の形状が特殊なので、人によっては合わなかったり痛くなってしまうかもしれない。
・約10,000円という価格なので10BAと言う構成を見れば安いですが、音を聞いて安いと感じるか高いと感じるか意見が分かれそう。

個人的見解

ZAXとは違った性格のイヤホンで、これはこれで楽しめるイヤホン。気分によって使い分けていこうと思います。装着感は自分には合っていたので気に入りました。あとは単純に見た目がかっこいいですよね!
これからも面白いイヤホンが出てくることを期待しましょう!

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