【KZ AST】KZから24BA搭載のイヤホンが発売。片側だけでも12個のBAを搭載して、たったの15000円!実力は如何に!?

イヤホン

どうも、ぽそ工房チャンネルでございます!
遂にKZさんやってくれましたよ!
去年、片側10個のバランスドアーマチュアドライバー(以下BA)を搭載したASXの記憶が新しいと思いますが、今年、ついに片側12個のBAを搭載してきました!このドライバー積載量の記録はどこまで行くんでしょうかね?今後も期待して行きたいですね!

スペック紹介

基本スペック

  • 重量       38g(ケーブル込み)
  • 再生周波数帯域  10~40000Hz
  • インピーダンス  30Ω
  • 出力音圧レベル  103dB
  • Pin Type     2Pin0.75mm(Cタイプ)
  • ドライバ数    24BA(片側12BA)

再生周波数帯域は、10~40000Hzということで、ハイレゾには対応してそうです。インピーダンスは30Ωで、KZの他の製品より若干高めになっています。ピンタイプは2Pinの0.75mmで、最近の製品と同じCタイプとなっています。
そして一番の注目ポイントは、何と言ってもドライバ数です!片側12個のBAを搭載していて、左右合わせると24個になります。数が多ければ良いってもんじゃないですが、これは非常に気になります!

BAドライバ詳細

それでは、BAの詳細を見ていきましょう!今回の構成は中々面白いことになってます!前回のASXとは結構変わってました。中音域と、低音域は同じものを使っていますが、高音域、中高音域は違うものを載せてきてます。それと、前回高音域用として搭載されていた、30017sが、今回は中高音域用として搭載されています。
ちなみに、今回高音域用として搭載されている3種類は、あの傑作イヤホン、ZAXに搭載されていたものになります(詳しくいうと、今回のは末尾にsが付いたアップグレード版になっています) 構成だけみると、過去のいいとこどりで組み合わされているので、大いに期待が持てます!

開封

内容物(付属品)

まずは取扱説明書。いつも通り英語と中国語で書かれています。
そして、ケーブル。あれ?今回は違うケーブルが入ってますね!後でじっくりと見たいと思います!
そしてイヤーピース。
最後に合格証です。

イヤホン本体をチェック

それでは、本体を見て行きましょう!
まずフェイスプレートは亜鉛合金製で、立体感のあるデザインとなってます。いままで金属製のフェイスプレートの場合は平面なデザインが多かったですが、今回は新たな試みなんでしょうか。ブラックカラーと相まって良い感じです。


耳に当たる部分はASXを継承してるのか上部が出っ張っているデザインとなってます。この機種も人によってはうまくはまらなかったりするかもしれません。


あと、前回ASXで不評だった内部の白い音導管は、今回クリアの材質になっているので見た目はカッコ良くなりました!

そして本体上部にはいつも通り性能をアピールする文字が書いてあります。

次に、標準で付いているイヤーピースは角ばったタイプのイヤーピースでした。このイヤーピースは自分の記憶だと1つ前にリリースしたDQ6から同封されていたもので、元々付属されているものよりフィット感が良いです(自分の耳には合ってます)

そしてノズルは、最近のものと同じ細いタイプのノズルになってます。このタイプは完全ワイヤレスイヤホンなどに多いタイプなので、今までのイヤーピースは合わないので注意してください。

付属のイヤーピース

スペアとして同封されているイヤーピースは、今までと同じものが入ってました。標準で付いていた、角ばったイヤーピースは入っていませんでした。個人的に、スペア用として入っていた山型のイヤーピースは柔らかすぎてうまくフィットしないので、あまり好きではないです・・・

ケーブル

今回一番驚いたのは、ケーブルがアップグレードしていることでした。最近定番になりつつある銀メッキケーブルと今回の銀メッキケーブルを比べると、まず3.5ミリプラグの部分がプラスチック製のL字から、金属製のストレートタイプのものになっています。更に、今まで4芯のケーブルでしたが、今回は8芯になっています。ケーゼットさんの気合の入れようが違いますね!

イヤホン本体サイズ比較

フェイスプレートのさいずわ、どれもおなじようなサイズです。厚みに関してわ、今回のASTが一番分厚いです。幅は前回のASXが一番あるように感じます。
でっぱりの形状は若干違いますが、この辺は実際に付けてみないとわからない部分ですね。

試聴

試聴環境はソニーのウォークマン(NW-A45)を使って試聴していきます。

開封直後の音

ん~~~。感動はしないですね・・・。低音がかなり強めで、中低音寄りのバランスでした。高音域も出てはいるものの、ZAXのようなキラキラ感は無く曇った感じで抜けてきません。音場はあまり広くはなく、ボーカルは近い位置から聴こえます。
高音域はいまいちでしたが、中音域の表現はリアルで生々しいです!ボーカルの声の輪郭や、アコースティックギターのピッキングのタッチ感などがリアルに聞こえてきます。しかし、楽曲によって聴こえ方が結構変わって聞こえたので、録音環境によっても左右されそうです。
BAは良いものを積んでいるので、ちょっとがっかりした半面、エージングによって良い方向へと変わることを期待したいです。

装着感など

装着感はASXほど圧迫感は無く自然に納まる感じでした。ですが、個体が大きいには変わりないので、耳が小さい人は注意が必要かもです。今回の8芯ケーブルは柔らかいので取り回しには困らなそうです。編み込みもしっかりしています。
あと、普通のボリュームで聴く分には音漏れは無さそうです。

100時間エージング後の音

BAなのであまり変化は無いかなと思ってましたが、かなり変わってきました!曇っていた音が一皮むけた感じで、メリハリが出て各音域のバランスが良くなりました!
低音や中低音は、だいぶ落ち着いて、高音域も出てくるようになってきました。耳に刺さるような音が増えた訳ではなく、サラウンド感や定位感が増して、音に立体感が出てきました。
音場に関してはあまり変わりませんが、ボーカルは若干奥から聴こえるようになりました。
今回のASTは、前回のASXと同じ暖色系の音になります。

細かく見ていくと、高音は刺さるような高音ではないです。いい感じの出方で、サラウンド感が素晴らしくウインドチャイムやストリングスなど、表情豊かに聴こえます。
中音は開封直後からそうでしたが、ボーカルの表現力がかなり良いです。定位感も良いため、ボーカル周辺の音が立体的に聴こえます。
低音は、エージングをすることで少し落ち着きましたが、ちょっと強めです。結構低い所から鳴るので、聴いていて気持ちが良いです。

ASX、ZAXとの音の比較

続いて、ASX、ZAXと比較してみたいと思います。ここは皆さん気になるところではないでしょうか!
まず、ASXと聴き比べると、ASXは平面的な音が耳に届くのに対し、ASTはしっかりと立体感があり、表情豊かに聞こえます。ASXは、色々な音が聞こえる分、ごちゃごちゃした感じに聞こえるんですが、ASTはうまく分離していて、よりリスニング向きになった様な気がします。長時間聴いていてもあまり疲れませんでした。

次に、ZAXと聴き比べると、ASTはZAXのような高音のキラキラ感はありません。しかし、同じBAを搭載している為か、中音、高音の表現力は流石といったところ。
低音が減衰しがちな外出時は、ZAXだと、高音が耳に刺さる時もありますが、ASTなら、バランスよく聴けて、聴き疲れしなそうです。

バランス接続で聴いてみる

視聴環境

  • SONY NW-A45
  • FiiO Q1 Mark Ⅱ
  • YYX4849 16芯 銀メッキケーブル バランス2.5mm

試しにバランス接続でも聴いてみました。基本的な性格は変わりませんが、中高音が更に伸びるようになりもう一段上品な音になりました。
インピーダンスが若干高めな分、リケーブル&パワーのあるアンプで鳴らすことで、本領を発揮できるのかもしれません。
標準ケーブルもアップグレードしてきたということは、この機種はケーブルがかなり重要なのかもしれません。
バランス環境のある方は、是非試して頂きたいです。

まとめ

このASTは、エージングでかなり変化ありました。100時間前後はやった方がいいかもしれません。
基本的な性格は中低音寄りの暖色系です。高音域は、キラキラ感や、シャリシャリ感はないです。ですが、サラウンド感や定位感が優秀。中音域の、特にボーカルの表現が艶やかでリアルでした。音源を素直に表現するため、低ビットレートな音源、ストリーミング音源などは、それなりの音質に聴こえます。
装着感はまあまあ良いです。ASXよりは圧迫感が少ない気がしますが、ここは個人差があるので、参考程度にしてください。

このイヤホンをオススメ出来る人

このイヤホンを、オススメ出来る人を考えてみました。

  • 普段、高音質な音源で音楽を楽しんでいる人
  • 歌ものや、ボーカルが好きな人。インスト曲もキレイに聞こえます。
  • ハイエンドなイヤホンを格安で手に入れたい人
  • リケーブルやバランス接続で楽しみたい人
  • そして、いつの時代もKZが好きな人

オススメ出来ない人

  • 昔のKZの音が好きな人
  • 10000円以上するので冒険したくない人
  • 普段、低ビットレートやストリーミング音源を聴いている人
  • ASXやDQ6のような、立体的な形状のイヤホンが耳に入らなかった人

最後に


去年登場した片側10個のBAを搭載のASXは、賛否両論分かれる結果でしたが、今回は大幅に改善されたように思います。開封直後は「本当に片側に12個もBAが載っているのか?」と不安になりましたが、エージングによって良い方向へ変化してくれて安心しました。
標準のままでも十分に楽しめますが、リケーブルなどする事で更に良い音に出来るのが、中華イヤホンの楽しいところです。ひと手間掛けることで、KZのフラッグシップ機として十分に通用するレベルだと思いました。
きっとまた賛否両論分かれると思うので、アマゾンのレビューをみて、楽しみたいと思います。

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